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IMG_00182010.7.6 七ヶ浜町菖蒲田浜にて
防波堤を越えると、肺にいっぱいの潮の香りが流れ込んでくる。
夏休みを間近に海の家の建設が始まっていた。
クソ暑いのに大工さんたちは長袖の作業着で汗だくだ。
気の早い親子連れが裸足になって波打ち際で遊んでいた。



東日本大震災までは何年も何年も変わらない夏の風景。
そこにある海・・・
当たり前過ぎて、なんの感動もない。


【震災後定点観測】左:2011.6月 右2013.7月
菖蒲田浜定点観測3菖蒲田浜定点観測2菖蒲田浜定点観測1


ホントだったら夏休みの今はたくさんの人出で賑わう海水浴場。
当然ながら震災以降は“遊泳禁止”である。
浜はようやっと“片付け”が終わったばかり。
瓦礫や破壊された家屋が撤去され、しばらく残されていた基礎もなくなって、そこに家があった痕跡も見当たらない。
大きな防潮堤の建設が始まって埋め立てや整地が進んでいるお陰で記憶の中の景観が失われしまっているだけに遠くにある丘の上の住宅や木の形・電柱などで以前の撮影地を確認する。

どうしてもやっぱり自分の記憶とのギャップ感は否めない。
被災地の復興は始まったばかり。どんどん変わっていく景観にこれからも戸惑うはず。
せめても記録は撮り続けないと。