馬上少年過
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この肖像画の左上に書かれた漢詩
馬上少年過
世平白髪多
残軀天所赦
不楽是如何
以前も何回か記事にしているのだが…。
個人的にはこの漢詩の意味するところは大好きである。
馬に乗って戦場を駆け巡っていた若い時代は過ぎ去ってしまった。
世の中が平和になって私もすっかり白髪が多くなってしまった。
天が許してくれた老い先短いこの身体(人生)。
楽しまないでどうするのか。
長い人生を生かされてきて、自分の老いを確信した戦国武将の晩年の想いと、直接的には表現してはいないけど人の人たる所以を表した素晴らしい漢詩だと思う。
政宗は晩年、「人間というのはこの世にお客さんで来てるんだからもっと楽しもうじゃないか♪ 」ということも言っている。
年食って人生を悟ってくるとそういうことが自然に理解できるようになるんだろうか。
要するに人間ってのは本質は肉体ではなく魂こそがその本質である…と。
この世に住まうため楽しむためにその体を神仏から借りて生活しているのであって、神様から借りているもの故、それは大事に使いましょうよ…と言うことだ。
本来人間はこの世に楽しむために来ているんだから陽気でなくてでどうするか。
暗く沈んだ心の持ち方をしてると、本来の目的と違うために心(魂)と体が不調を訴え病気になる。
“病は気から”と言われる所以である。
人間は死のうと思ってもそう簡単に死ねるわけでもない。
生まれようと思っても自分の意志で生まれてくるわけでもない。
すべて神仏の赦しがあってのことだ。
お前はまだこの世でやることがあるんだよ…というご意志の元で生かされてるとすれば、こりゃもう楽しまない手はない!
そういうことを政宗の殿は悟ったんだね。
亡くなって376年。
魂が永遠…だとすれば最早誰かに生まれ変わっていたりするのだろうか?
σ(゚∀゚ )オレ…か?爆
秋(?)の夜長にそんなことを思ってみた。
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